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講演会参加記録帖
No.
2024/12/29 (Sun) 00:28:24

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No.9
2008/03/01 (Sat) 21:23:26

講演日 2008年3月1日(土)14:00~16:00
講演者 大野 芳材 (青山学院女子短大芸術学科教授)
会 場 東京都美術館 講堂

大野芳材氏の公演を聞くのは3回目。18世紀絵画を専門に研究されている方である。
18世紀美術は17世紀古典主義と19世紀新古典主義からロマン派・印象派etc.に挟まれてあまり研究が進んでいなかったのだという。確かに、壮麗な古典主義や簡潔で力強い新古典主義、親しみやすい印象派などに比べると、軽やかで甘いロココ様式は軽く扱われがちだった。しかし、最近は研究者も増えて、いろいろなことがようやく研究され始めたとのことだ。
 ロココの工芸品における東洋趣味はかなり大きな部分を占めている。中国の磁器や日本の漆器は食器や装飾品。家具として、ブロンズや金銀のロカイユ装飾と組み合わされ、新しい物に作り変えられ、遠い異国へと人々をさそい、ローマ古代世界に対する憧れが新古典様式を導いていく。 
18世紀は博物学的興味が花開いた時代でもある。今回の展示品をこうした観点から丁寧に解説してくださった。大野先生の話口はとても気さくで平易なので、1時間半の公演はあっという間だった。最後に質問を受けて下さるというので、少々講演のなかで気になった点を質問させていただいた。どうやらご専門の部分と微妙にずれた質問をしてしまったようで、
丁寧にお答えいただいたものの、部分的には分からないというお答えでした。講演が終わり、会場を出ようとしたところ、都美術館の職員さんが声をかけて下さって、先生のお答えに補足説明をしてくださった。ロビーで15分ほども丁寧に教えてくださって、なんだかとても得をした気分になりました。専門家の講義を聴いて、おまけに、美術館の方の方から声をかけていただいて、本当に今日はラッキーな一日でした。
 
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